インターネットが普及して、便利な世の中になりました。
インターネットの中では、私は本来の自分ではなく、憧れていた理想像の他の人格を作り出し、楽しむことができるのです。
私がインターネットの世界で、どんな人格を作り出し、堪能しているかというと、本来の自分は引っ込み思案で、思ったことも言えないような性格なだけに、ネットの中の私は、活発で明るく、竹を割ったような正確の持ち主の女性像なのでした。
私こと「山田」は、誰からも愛され、時にはネットの中で笑ったり、泣いたりする、表現力の豊かな部分も見え隠れする、素直な女性です。
自分で作ったHPでは、いつもの物静かな外観とは裏腹に、ありもしないことを「想像」に任せ、あたかも存在する事実のように、書き綴っていたのです。
しかし、そんな楽しい毎日に、水を差すような出来事が起こりました。
私は私を偽り、そしてネットの中でヴァーチャルな毎日を過ごしていたわけですが、その私は実際に存在せず、本物の私を知るものもいないはずでした。
その始まりは、私のHPの掲示板に書かれた一言から幕を開けました。
『本当のお前を知ってるぞ。』
書かれたその文字では、誰なのか?というのは想像することはできませんでした。ほんの数文字の中に、殺意を感じました。
背筋が寒くなって、変な汗が全身の毛穴から出てくるのを感じました。
〜誰だろう?〜
私の思考は、過去の記憶を駆け抜け、何かを見つけ出そうと必死になっていました。
しかし、私がヴァーチャルな世界を楽しもう、と決めた時に、そのような落ち度がないように、取り計らっていた為、思い当たる節は、全然ないのです。
私は暫く、HPを放置することにしました。
いつもは毎日更新していたのですが、この時ばかりは、掲示板の書き込みを消去するのが精一杯で、その先に進むことができなかったのです。
最初の書き込みから2・3日が過ぎ、何事もなかったのですが、4日目にまた、例の誰かからの書き込みを掲示板で見ることになりました。
『消したって何度でも書き込んでやる。』
書き込みを見つけた時、暫く体が固まってしまい、動くことができませんでした。書き込まれた数文字に、瞳が釘付けになってしまい、頭の中が白くなっていきました。
ふと我に返り、少し冷静になった後、掲示板に管理画面でIP表示ができる機能があることを思い出しました。
震える手で、マウスを動かし、書き込みの時間より、IPアドレスを確かめ、書き込み不可能にしてしまおう、と思った矢先に見つけたIPは、見覚えのあるものでした。
そうです。それは、私のパソコンからのIPでした。
バクバクする心臓を抑えながら、瞳を閉じて、この事態を把握しようと必死に考えました。すると、脳裏を何かが霞めていきました。
普段は到底見せることのない、私の笑顔。
どうやら私は、ヴァーチャルな世界で、二重人格を装っていたはずが、多重人格になっていたのです。
何人いるかわからない私たちが、これから、日々交代にパソコンの前に座るようになるまでには、そう時間がかからないでしょう。
この書き込みをしている今も。
インターネットの中では、私は本来の自分ではなく、憧れていた理想像の他の人格を作り出し、楽しむことができるのです。
私がインターネットの世界で、どんな人格を作り出し、堪能しているかというと、本来の自分は引っ込み思案で、思ったことも言えないような性格なだけに、ネットの中の私は、活発で明るく、竹を割ったような正確の持ち主の女性像なのでした。
私こと「山田」は、誰からも愛され、時にはネットの中で笑ったり、泣いたりする、表現力の豊かな部分も見え隠れする、素直な女性です。
自分で作ったHPでは、いつもの物静かな外観とは裏腹に、ありもしないことを「想像」に任せ、あたかも存在する事実のように、書き綴っていたのです。
しかし、そんな楽しい毎日に、水を差すような出来事が起こりました。
私は私を偽り、そしてネットの中でヴァーチャルな毎日を過ごしていたわけですが、その私は実際に存在せず、本物の私を知るものもいないはずでした。
その始まりは、私のHPの掲示板に書かれた一言から幕を開けました。
『本当のお前を知ってるぞ。』
書かれたその文字では、誰なのか?というのは想像することはできませんでした。ほんの数文字の中に、殺意を感じました。
背筋が寒くなって、変な汗が全身の毛穴から出てくるのを感じました。
〜誰だろう?〜
私の思考は、過去の記憶を駆け抜け、何かを見つけ出そうと必死になっていました。
しかし、私がヴァーチャルな世界を楽しもう、と決めた時に、そのような落ち度がないように、取り計らっていた為、思い当たる節は、全然ないのです。
私は暫く、HPを放置することにしました。
いつもは毎日更新していたのですが、この時ばかりは、掲示板の書き込みを消去するのが精一杯で、その先に進むことができなかったのです。
最初の書き込みから2・3日が過ぎ、何事もなかったのですが、4日目にまた、例の誰かからの書き込みを掲示板で見ることになりました。
『消したって何度でも書き込んでやる。』
書き込みを見つけた時、暫く体が固まってしまい、動くことができませんでした。書き込まれた数文字に、瞳が釘付けになってしまい、頭の中が白くなっていきました。
ふと我に返り、少し冷静になった後、掲示板に管理画面でIP表示ができる機能があることを思い出しました。
震える手で、マウスを動かし、書き込みの時間より、IPアドレスを確かめ、書き込み不可能にしてしまおう、と思った矢先に見つけたIPは、見覚えのあるものでした。
そうです。それは、私のパソコンからのIPでした。
バクバクする心臓を抑えながら、瞳を閉じて、この事態を把握しようと必死に考えました。すると、脳裏を何かが霞めていきました。
普段は到底見せることのない、私の笑顔。
どうやら私は、ヴァーチャルな世界で、二重人格を装っていたはずが、多重人格になっていたのです。
何人いるかわからない私たちが、これから、日々交代にパソコンの前に座るようになるまでには、そう時間がかからないでしょう。
この書き込みをしている今も。




